江戸和竿組合 竿中新理事長と！！

既にこのコラムでもご紹介致しましたが、江戸和竿師【竿中】こと中台泰夫氏が睦会時代から数えると、六代目東作、五世四代目竿忠に続き、江戸和竿組合三代目理事長に就任致しました。

江戸和竿は天明年間に元武士であった初代泰地屋東作により始まりました。
初代、二代目理事長はいずれも東作系列ですが、今回理事長に就任した【竿中】は系統から言うと、東作一門とは異なる「竿銀」系統の先代竿かづ（荻原一男）に師事した竿師です。先代竿かづの３番目の弟子で、小生が知る限り、職人育成の徒弟制度で育てられた最後の江戸和竿職人です。
和竿スクール出身や独学で学んだ素人とは一線を画し、親方（先代竿かづ）、兄弟子二人（現竿かづ工房）下で、工房の掃除や親方の犬の散歩からスタートした、叩き上げの本物の江戸和竿職人です。

当店先代は先代竿かづと親交がありましたので、小生も下働き/弟子時代の彼を知っています。入門時の経緯も先代や兄弟子からも聞いていました。
彼の江戸和竿作りの技術は「竿かづ」そのものです。並継で繋いだ時の「ぬる〜」と云う込みの感覚や、塗りに拘らず竹の良し悪しで製作する作風がそれです。
諸先輩/先人の江戸和竿師が築き上げた伝統を継承しながら、現在の釣り環境に適応した新しい江戸和竿の世界を、切り拓いて貰えると大いに期待しています。

ーーという訳で、昔から新理事長と親交がある当店お客様をお誘いして、新理事長就任祝いを先日行いました。
葱鮪鍋を中心にお祝いに相応しい懐石料理で、新理事長の体調を気遣いながら「獺祭２割３分」を正一升飲みましたね！（最後になると新理事長は自ら手酌で飲んでました）

新理事長を挟んでS様と一緒に、パチリ！　　築地【ふじ木】にて