第12話【江戸前の釣り『寒たなご釣り』-たなご竿について その2-】


(19分27秒)

江戸前の釣りとして「鯊釣り」と同じく多くのファンを持つのが「たなご釣り」です。
「たなご釣り」は一年を通して多くの方々が愉しまれていますが、これからの厳寒期 1月/2月がトップシーズンとなります。

【大塚 関釣具店チャンネル】では「鯊釣り」に続く、第二弾として前話から「釣り文化」を色濃く出す江戸和竿による「たなご釣り」について、基本中の基本を、お作法をご紹介しております。

以下、今回の動画内の用語解説です。

①切り寸法
江戸和竿のおける手元の長さ(口栓は除く)を言います
江戸和竿たなご竿の基本はしもり竿は8寸、尺切で、脈釣りは6寸、8寸切です。
尺切は小鮒との兼用竿として使われます。

②穂持ち
江戸和竿の先端3本は穂先/穂持ち/穂持ち下と呼ばれます。
江戸和竿に限った話ではなく、同じ矢竹を使っている紀州へら竿も振出しカーボン竿でも長さに関係なく調子を左右し、強度が必要なの穂持ちです。
紀州へら竿で使われる穂持ち材は高野竹が使われていますし、江戸和竿では八王子竹という竹が多く使われていました。
特に細いたなご竿のおいてはこの穂持ちで一番重要な原竹となり手元材以上に確保が難しくなっています。

③節留飾巻き手元
手元に使われる原竹としては、淡竹/淡竹根堀、布袋竹/布袋竹根堀(磨き)、矢竹等があります。
特にたなご、小鮒、真鮒竿では矢竹が多く使われ、手元を意識して絹糸を筋状に3〜7つほど巻いて、漆をかけて「飾巻き」と言われる装飾を施します。
竿尻は桜材等の詮木を入れますが、この栓木の代わりに節を入れるのが「節留」と言われる手元になります。
原竹を数多く持ってないと出来ない細工です。


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