第28話【江戸前の釣り/シーズン2「寒たなご釣り」-矢竹並継竿について-】


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矢竹並継たなご竿/小鮒竿/真鮒竿の基本仕様について

① 切(きり)寸法について

  • 5寸/6寸切 脈釣り用たなご竿(穂先は背美鯨穂先)
  • 8寸/尺切 しもり釣り用たなご竿(尺切は小鮒兼用竿/穂先は矢竹古竹削穂先/一部脈釣り兼用竿も製作される、その場合は穂先・穂持2本を抜き穂持下に鯨穂先を継ぐ仕様になります)
  • 尺/尺2寸/尺5寸 小鮒釣り竿(矢竹古竹削穂先)
  • 尺5寸/尺8寸/2尺 真鮒竿(矢竹古竹削穂先/尺5寸切竿は小鮒兼用竿にはなりません)

*「切寸法」という表現ですが、一般的には「仕舞寸法」と呼ばれています。
「切寸法」という言い方は、小生が知る限り当店だけが使用している表現だと思います。
これは、当店先代にある思いがありこの言い方に拘っていたのを継承しています。

② 手元について

切寸法が短いため「袴」は付けず、手元一本を矢竹飾巻/矢竹節留飾巻/淡竹で製作します。
中仕舞にするために、淡竹根堀が使われことは殆どありません。

③ 仕舞本数について

多くの場合が「3本仕舞」仕様とします。